2006-06-14 [長年日記]

ニート考 2 [徒然]

そういえばニートの分類がでてきた当のイギリスでは別に「ニート問題」なんてないだっけ? まぁ、統計のための分類の1つに過ぎないからさもありなん。
じゃあ、日本でどうやって広まっていったんだっけ?
「ニート問題」を声高に主張したいおエライ方々が先なんだっけ。
「私はニートです」と主張する人たちが先なんだっけ。


……どっちでも無い気がするな。
マスメディアが「ニートって問題ですよね? そうですよね? そうに決まってますよね?」とオエライ方々を先導していったのかしらん。


今度は過去の経緯も含めて理論武装しておいてテレビに出るっていうのはどうでしょう? 突然ニートの歴史観をしゃべりだしたら面白そう。


(ってまるで他人事みたいに言うね)
(だって俺、結婚しちゃってるから内閣府の定義に依ればニートになりえないし)

歴史観 [徒然]

(一つ前のエントリを読みながら)
「そういえば歴史観っていう言葉があるね」
「あれだろ? 『正史として世に残っているのは言わば勝者側の歴史でしかない。そうではない歴史もまたあったはずだ』っていう」
「ふん? それは歴史観っていうのかなぁ。僕が言いたかったのはさ、そうだね……例えば『皇位継承権には異母兄妹婚を前提としていた』とかいうやつだよ」
「『いぼけいまいこん』って、なんだそりゃ?」
「『母が異なる兄と妹の結婚』、父は同じわけだ。これが天皇ね。天皇は奥さん――って言っちゃうと別のニュアンスが入っちゃうか、妻を何人も娶っていたわけだ。母が異なる兄弟はたくさんいるでしょ? その中から兄と妹で結婚するのもでてくる。そうやって異母兄妹婚をしたものが皇位を継承する。現実にそういう天皇が多くいるわけだけど、そこから『皇位継承は異母兄妹婚を前提とした』、『そういう仕組み、ルールがかつてはあった』という視点を得ることができるんだ」
「そういった別の視点を作って歴史上の出来事を見ると、別の意味をそこに見いだせる、とこういうわけなんだな?」
「そうだね。ものが歴史なだけに『そういうルールが本当にあったのか?』は結局残っている文献とかを後ろ盾にするしかないわけなんだけど。でさ、僕のころの歴史の教科書には『天皇と外戚関係を作って権力を得た』なんて言葉だけが書いてあったと思うんだけど」
「あぁ、そうだったな。……そうか。それぞれの母親が二人とも今上天皇に嫁がせた『自分の娘』なら、『自分』は結婚する兄と妹の両方の祖父になる。さっきのルールに従えば、その条件を満たした者が次の天皇になるってことだが……。それは、自分の娘を二人以上嫁がせて異母兄妹での婚姻関係を作ることで、意図的に『自分』が『次の天皇の祖父』になれるように計画できた、っていうことになるのか」
「それだけじゃ終わらないよ。そこでいう『次の天皇』もまた別の妻を娶る。そこにも当然自分の血筋のものを入れるわけさ。するとどうなるかというと、『次の次の天皇』の父親を辿っても母親を辿っても、『自分』はその『曾祖父』になれる。ね? 見方を知りさえすれば、教科書で簡単に書かれている様なこんなことでさえ、専門的に研究するぐらいのことになると思うんだ」
「それは歴史だろうと数学だろうと同じだな。『学校で教えてもらうことなんか役に立たない』とか言う奴がいるが、逆なんだ。『今は役に立たない程度のことしか教えてやれない。知りたかったら自分の足で道を進め』ってなもんだな」


異母兄妹婚による皇位の継承という話は大学時代――10年以上前――に授業で聞いた話です。専門的には間違っているところや、私の記憶違い、あるいはすでに古い考えになってしまったなどの可能性は多いにあります。が、現時点で特に調査なしに書いています。
あと、時の権力者であっても他の氏を無視はできないので、何人かは今上天皇の妻に他の氏のものを入れることになるわけですが、先に異母兄妹が生まれない様に手を回す、なんて陰謀めいた話もでてくるでしょう(多分)。
「同母姉妹は同じ男性の妻になる」のが「普通」だったなんて話もあったかもしれないなぁ、なんてのもあったのですが、さすがに記憶が曖昧なのでここに余談として書くだけにします。

わかった気分 [etc]

「シュレディンガーの猫」に限らない一般的なことですが; 「奇妙な比喩で説明するのは止めろ!」で話が済めばいいのだけど、実際にはそうもいかんのですよ。というのも、“わかった気分”の意義を否定できないからです。事前に“わかった気分”を手に入れることは、次のステップに進むための大きな力になります。


別の言い方をすると、“わからなそう”、“むずかしそう”という気分が心理的な障壁となって理解(むしろ、理解しようとする行為)を阻害しているケースも見受けられます。そんなときは、方便を使ってでも障壁を取り除く工夫が有効かもしれません。

檜山正幸のキマイラ飼育記 - VOODOOな理論達:南堂久史さん、その強さの秘密

ここ一ヶ月ほど書き散らしてきた『1=0.9999……?』なんかもこの範疇に入るかも。
簡単な説明はいくらもあるけど、どれも厳密には正しくなく「わかった気分」にさせるだけ。本当に「わかる」までの道程は長い。そして私は今もまだその途中にいる。でも『正しい』という確信はある。という感じ。

買わなきゃ [comic][book]

ゆきのはなふる

  • 作者: わかつき めぐみ
  • 出版社/メーカー: 白泉社
  • 発売: 2006-05-29
  • ASIN: 4592142683
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ふつうのHaskellプログラミング ふつうのプログラマのための関数型言語入門

  • 作者: 青木 峰郎
  • 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
  • 発売: 2006-06-01
  • ASIN: 4797336021
  • メディア: 単行本
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こんな本が [book]

『goo』の質問コーナーから、だそうな。

教えて!gooの本 すずめのほっぺはなに色ですか? 阿川佐和子編    教えて!gooの本

  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売: 2006-06-15
  • ASIN: 4838716362
  • メディア: 単行本
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無限巣 [etc]

フクロウの一団が、連続無限羽だった場合はどうなるんだろうと考えてみました。連続無限羽という言い方に違和感はありますが、アレフワン羽よりはいいと思います。


連続無限羽なので、無限個の巣といっても数えられる可付番無限個しかない巣には入れないような気がします。しかし、そこであわてず「みなさーん、《2の自分の番号乗の巣》に移って下さーい」と言うと万事解決。かと思ったら、これだと 2^{n}-n個の巣しか空かないので少し足りません。

Log of ROYGB - 連続無限羽のフクロウ

いや、《自分の番号》をフクロウが知っていて、それが他のフクロウと重複しない*1のならフクロウは――言葉を借りるなら――可算無限羽しかいないことになってしまいますが。


と、茶々を入れるのはおいといて。
ふむ。
連続無限羽のフクロウを可算無限個の巣に入れる。
普通に考えたらできるわけがなさそうだ。
と、いうことで、頭を無限モードに切り替えよう。


カチッ。


とりあえず、考えるのは1つの巣に何匹の鳥――面倒だからどんな種類の鳥でもいいことにしよう。というかどんな種類の鳥を持ってきても議論が変わらないからいいのだ――が入るかどうか、だ。(問題の前提が変わっているって? でもそうしないと思考の行き場が無いんだもん)

全ての巣が有限羽*2の鳥しか入らない

場合。
巣は可算無限個あるわけだから順序がつけられる。n番目の巣に入る鳥の羽数を\(a_n\) と表記しよう。
1個目の巣には\(a_1\) 羽。2個目の巣には\(a_2\) 羽。イメージで番号を羅列すると、

\(1,~2,~3,~\cdots,~a_1,\,\,1,~2,~3,~\cdots,~a_2,\,\,1,~2,~3,~\cdots,~a_3,\,\,~\cdots,\,1,~2,~3,~\cdots,~a_n,~\cdots\)

全ての巣に有限羽しか入らない、という前提だったから、最後以外の「…」の記号は全て有限だ。
これは可算無限でいい。鳥の番号との対応付けはこう。

\(1,~2,~3,~\cdots,~a_1,\,\,a_1+1,~a_1+2,~a_1+3,~\cdots,~a_1+a_2,\) (下の行に続く)
\(a_1+a_2+1,\,a_1+a_2+2,\,a_1+a_2+3,\,\cdots,\,a_1+a_2+a_3,\,\,~\cdots\)


一般化しよう。つまり n 番目の箱に入る鳥の番号は、
\(\displaystyle~\sum_{i=1}^{n-1}a_i+1~\sim~\sum_{i=1}^{n-1}a_i~+~a_n\) 表記を変えると \(\displaystyle~\sum_{i=1}^{n-1}a_i+1~\sim~\sum_{i=1}^{n}a_i\) となる。

箱と鳥の間に明確に対応がつけられる。

全ての巣が有限羽の鳥しか入らないなら可算無限羽の鳥との1対1関係を作ることができる


次にいこう。

どれか1つの巣が可算無限の鳥を入れられる

場合。
可算無限個の巣の中に、四●元ポケ●トの様な巣があるということだ。
どうなるか?
n番目の巣がその様な巣だとする。n-1番目までは上の要領でいい。そこからあとは、n番目の巣と、それ以降の巣に交互に入れていけばいい。
一般化して書くのは難しいなぁ……。手順を書こう。


n番目の巣に来たらまずn番目の巣に入れる。
次はn+1番目の巣に入れる。
次はn番目の巣に入れる。
次はn+1番目の巣に入れる。
やがてn+1番目の巣がいっぱいになって入れられなくなる。その時にn+2番目の巣に入れる。
次はn番目の巣に。
次はn+2番目の巣に。
次はn番目の巣に。
次はn+2番目の巣に。
n+2番めの巣がいっぱいになったらn+3番目の巣に。
次はn番目の巣に。


とまぁこの要領でいい。

どれか1つの巣が無限の鳥を入れられる場合でも可算無限羽の鳥との1対1関係を作ることができる


次、無限の鳥を入れられる巣が2個あったら?
書く必要はないだろう。その2個の巣を除いて入れるのと、1個目の無限巣に入れるのと、2個目の無限巣に入れるのが繰り返されるだけだ。
「無限の鳥を入れられる巣」が有限である限り、同じ手順が可能だ。


次に行こう。

無限の鳥を入れられる巣が無限にあるとしたら?

なんか不思議な表現だ。これはつまり……、

可算無限個ある巣の全てが可算無限に鳥を入れられるとしたら?

さぁ、ここでいよいよ連続無限羽の鳥が登場するのか? と思ってはいけない。
カントールによる「有理数が可算無限であることの証明」を思いだそう。(こんな図だ http://f.hatena.ne.jp/images/fotolife/q/quintia/20051108/20051108230342_m.gif )
1番目の巣に1番目の鳥を。
2番目の巣に2番目の鳥を。
1番目の巣に3番目の鳥を。
3番目の巣に4番目の鳥を。
2番目の巣に5番目の鳥を。
1番目の巣に6番目の鳥を。
4番目の巣に7番目の鳥を。
3番目の巣に8番目の鳥を。
2番目の巣に9番目の鳥を。
1番目の巣に10番目の鳥を。


巣の番号が (1) (2,1) (3,2,1) (4,3,2,1) という繰り返しであるという所を見てほしい。


可算無限個ある巣の全てが可算無限に鳥を入れられるとしても、可算無限羽の鳥との1対1関係を作ることができる


さて、真実は奈辺にありや……?
(続きが書ける自信が無い。なんか続きが書けたらいいなぁ……)


prima materia - diary : 無限巣 問題編

に続く。

*1 これを情報科学やコンピュータ畑の人間は"ユニーク"と称する。

*2 ただし0羽ではない。